突然ですが、上の単語の発音分かりますか?(解答は中級編で!)
日本語は、「あ」と書いてあれば、「あ」と読みますが、英語はそうではありません。
“a”と書いて、「ア」と読むときもあれば、「エイ」と読むときもありますよね。
また綴り通りでない発音も多くあるので、一つ一つしっかりと学習する必要があります。
間違えやすい発音を初級編・中級編・上級編の3つのレベルに分けてご紹介します。
あなたはどれだけ正しく発音できますか?
初級編
初級編では、簡単な単語だけど意外と間違える人が多い発音について見ていきます。
いくつ知っているか数えてみてくださいね!
初級編の単語
says /séz/ セズ sayの三人称単数形
中学校などで間違いを指摘されることも多いと思いますが、セイズと読んでいる人を多く見かけます。過去形・過去分詞形のsaid /séd/もセイドではなく、セドと読みます。
they’re /ðέər/ ゼア they areの短縮形
意外と間違えてしまうのがこれ!ゼイアーと読んでしまいがちですが、thereやtheirと同じ発音です。
done /dʌ́n/ ダン doの過去分詞
ダーンでもドーンでもなく、ダンです。この/ʌ/で表される発音は、短く「アッ」という音なので、長く発音してはいけません。
island /áilənd/ アイランド 島
イスランドと読みたくなりますが、椅子ランドではありません(笑)椅子の島では困りますよね(笑)このsは発音しない文字で、こういった文字のことを黙字と呼びます。
toward /tɔ́rd/ トード ~の方へ、~に向かって
トワードやタワードと発音しがちですが、wの発音はしません。
comfortable /kʌ́mftəbl/ カムファタブル 心地よい、快適な
コンフォータブルと間違える人が多い単語です。
名詞形のcomfortもそうですが、アクセントは一番最初置かれ、フォーと伸ばさず発音するのが大切です。
none /nʌ́n/ ナン 何もない、決して~ない
上記のdoneと同様、ナーンでもなくノーンでもなく、ナンです。
ちなみに、インドカレーでおなじみのナンはnaanといい、これはナーンと発音します。
clothes /klóu(ð)z/ クロウズ 衣服
間違えやすい発音の上位と言えば、この単語!クローズィズではありません!
丁寧に発音するのであれば、thの発音が入りますが、実際の会話ではほとんど無しで発音されます。つまりは、close(閉める)と同じ発音です。
award /əwɔ́rd/ アウォード (賞などを)与える、賞金、賞品
カタカナだとアワードとなっているので、間違えやすいですが正しく発音はアウォードです。waの綴りはワーではなく、ウォーと発音するのを覚えておくといいですね!
bury /béri/ ベリー 埋める、葬る
これも発音注意の単語ですね。uと書くのに「エ」と発音するなんて…
もう嫌になっちゃいますよね(汗)
ストロベリーなどのberryと同じ発音です。
おすすめの書籍(初級編)
なりきり英語音読
英語の発音をしっかりと学ぶにはまず知っているフレーズを増やすことが不可欠です。
会話表現を学ぶことで使えるフレーズを増やしましょう。
著者のサマー先生はYouTubeでも大人気!
リアルな英会話表現を丁寧に教えてくれます。
発音をよくする練習方法はこちらの記事も参考にしてみてくださいね!
中級編
さて、中級編では少しレベルアップしていきます!
知っておいて損はない発音なので、一つ一つ丁寧に見ていきましょう。
中級編の単語
dawn /dɔːn/ ドーン 夜明け、幕開け
ダウンって読みたいですよね。でもこれはドーンなんです。
でもawで「オー」と発音するのは、割と規則的なので、知っておくとよいでしょう。
例えば、law 法律やsaw seeの過去形は、それぞれローとソーになりますよね。
business /bíznəs/ ビズネス 業種、会社、取引
意外と間違えやすいのがこの単語!カタカナのビジネスにひっぱられるとビジネスのように、ビジと発音してしまいますが、iの発音は入りません。ビズネスと書くのが適当か疑問ではありますが、ビzネスのように発音するとよいでしょう。
cupboard /kʌ́bərd/ カボード 食器棚
カップボードではなく、カボードのようにpは発音しません。
カタカナにある単語だと紛らわしいですよね。
height / háit/ ハイト 高さ、頂点
ヘイトと間違えがちですが、これはハイトです。
aisle /áil/ アイル 通路
アイスルではありません(笑)sは黙字なので読みません。
Aisle or window seat?(通路側と窓側ではどちらの席がいいですか?)
頻繁に使う表現なので発音と一緒に覚えておくと便利です。
ballet /bæléi/ バレイ バレエ、舞踏劇
フランス語から入ってきた単語なので、最後のtは発音しません。
ちなみに、日本語だとスポーツのバレーと間違えやすいですが、英語だとvolleyball ヴァリボールなので、間違えることはほとんどありません。
buffet /bəféi/ バフェイ ビュッフェ、立食形式の
いわゆるバイキング形式を指す単語ですが、発音はビュッフェではなくバフェイかビュフェイとなります。ちなみに、バイキングと英語でいうと、海賊になってしまいますので、和製英語には注意しましょう。
dairy /dέəri/ デアリー 乳製品の、酪農の
これは発音もですが、スペルミスが多発する単語です。
もう訳わかんない…
心配ご無用です!
全部一気に覚えられるフレーズがこちら!
A daily dairy diary.(毎日酪農日記)
ア デイリーデアリーダイアリー
3回以上繰り返し音読して覚えてください(笑)
gigantic /dʒaigǽntik/ ジャイガンティク 非常に大きな
「ギガ」という言葉を聞きなれているので、ギガンティックと読みがちですが、正しくはジャイガンティクです。
ちなみに、このgiganticのようにすでに単語にveryの意味が含まれている単語にveryを付けると不自然に聞こえるので注意が必要です。
以下の表を参考にしてください。
gigantic, enormous(=very big) | 非常に大きい |
tiny(=very small) | たいへん小さい |
packed(=very crowded) | とても混雑した |
exhausted(=very tired) | へとへとな |
excellent(=very good) | とてもよい |
starving(=very hungry) | 腹ペコな |
err /ə́ːr/ アー 過ちを犯す
エルルでもエアーでもありません。アーです。
これは、カタカナでもいうエラー(error)の動詞形です。
ただし、日常生活で「間違えた!」と言いたいときに、I erred.はとても硬い印象なので、I made a mistake.を使う方が好ましいです。errはことわざや憲法、歴史上の出来事などもっと硬い文章で用いられることが一般的です。
おすすめの書籍(中級編)
発音の教科書
日本語が母語の人に特化した発音の教科書
発音研究の権威、靜 哲人(しずかてつひと)先生の著書です。
「日本人だからこう間違える」を的確にまとめてあり、読み始めると「確かに、その通りだわ」と頷きっぱなしです。
図解付きでイメージがしやすく、多様なトレーニングも付いているので、理論と実践がこの一冊で完結します。
なんとなく発音を勉強していた人は、この一冊でもっと効率よく勉強できますよ!
上級編
さあ、もっとレベルアップして行きましょう!
上級編をマスターしたあなたは発音マニアかも?
上級編の単語
choir /kwáiər/ クワイア 聖歌隊、合唱団
チョイヤーではありませんので、気を付けましょう(笑)
colonel /kə́ːrnl/ カーネル 大佐、功績のある人に贈る称号
コロネルと間違える人が多いですね。これはKFCのカーネルおじさんのカーネルです。
aesthetic /esθétik/ エスセティク 美学の、審美眼
これはカタカナのエステのもとになっている単語ですね。
アエス~と読まないように注意しましょう。
debris /dəbríː/ デブリー 破片、がらくた
「うん、これはデブリスだ!」と思いますよね。でも、これはsを発音しません。
また単数形も複数形もdebrisです。
epitome /ipítəmi/ イピトミ 典型、要約
もちろん、エピトメではありません。
例文:“My grandmother is the epitome of gentle kindness.”
(私の祖母は優しい思いやりの典型だ。)
plaid /plǽd/ プラド 格子縞の
プレイドもしくはプライドと読みたいですよ。これはネイティブでも間違えるような単語ですので相当難しいです。
infamous /ínfəməs/インファマス 悪名高い、恥ずべき
famousにつられてインフェイマス読みがちですね。
また、意味も「有名でない」ではなく、「悪名高い」なので気を付けましょう。
indict /indait/インダイト (人を)非難する、告発する、起訴する
インディクトではありませんので、注意しましょう。
annihilate /ənáiəlèit/ アナイアレイト 根絶やしにする、(法律などを)廃止する
アニヒレイトとと間違える人がたくさんいますね。私もかつてはそうでした…
だってどう考えてもアニヒレイトですもんね(汗)フランス由来の単語なので、hを発音しません。(cf. hour, honest)ちなみに名詞形のannihilationも/ənàiəléiʃən/ アナイアレイションと読みます。この単語の語源をもっと遡ると英語の“to”にあたる“an”と“nothing”を指す“nihil”というラテン語からきています。イメージは「完全にゼロにする」です。
rendezvous /rɑ́ndeivù/ ランデイヴー 待ち合わせ場所、集合する(させる)
これはもう訳分からないですね(笑)zはどこいったんや?sはどこいったんや?と突っ込みどころが満載です。これもまたフランス語由来の単語です。
おすすめの書籍(上級編)
英語の綴りのルール
1ページに1つの項目でとても読みやすくなっています。
なぜwinはウィンなのに、wineのようにeが付くとwineワインという発音になるのか?
綴りのルールや発音の仕組み、英語の歴史まで詳しく書いてあります。
著者の大名力(おおなつとむ)先生は、私自身が学生時代にお世話になった先生で、授業で教えていただいたことは私自身が英語を教える立場になってとても役に立っています。
そんな内容がギュッとつまった一冊です。
英語学をこれから履修する学生、現在学んでいる学生、英語教員志望の学生や、すでに教鞭をとっている人は必ず持っておくべきといっても過言ではありません。
最後に
発音は身だしなみのようなものです。
シワのついたシャツ、ボサボサの髪の毛では困りますよね?
正しい発音を身に着けることで、相手に与える印象はとてもよくなります。
もちろん気にし過ぎはよくないので、どんどん話すのも大切です。
そして何より大事なのは話す内容です。
発音記号ついては、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。